2008年03月05日

A.Bの伝説

 三人の男が無残な姿で倒れている。


「……藤井さん! こっちは前中! 木島さんまで!」


 現場にかけつけた林は、
 三人のうち一人が微かに動いたのを確認した。


「木島さん、生きているんですか? しっかりしてください!」


 木島はゆっくりと目を開けた。


「いったい何があったんですか?」


 林は木島の上体を起こして問いかけると、
 木島は胸を苦しそうに押さえながら答えた。


「……その男は東一局、リーヅモドラ4、12000を上がった」


「12000……」


「……南一局には、親っかぶりの痛手から回復傾向にあった前中に、
 リーソクピンフ、イーペーコーイッツー、
 しかも雀頭がドラドラという倍満16000を食らわせた」


「16000……」


「……独走態勢に入って迎えた南二局の親番、
 男はさらにピンズのチンイツ、親満の12000をツモ上がった」


「12000……」


「……そして迎えた南二局三本場、
 男は前中の懲りないリーチを追っかけた。

『うわっ!!!』

 ソクヅモでそう叫んだ男の手牌から現れたものは、
『四暗刻』という古代の魔物だった!!」


「ええっ!」


「封印を解かれたその魔物は激しい閃光を放ち、
 16000オールという凄まじい大打撃をあたえた。
 左右の藤井、前中は声も立てずに即死、
 対面の俺も芝6本を残すのみの大惨事となった……」


「よ、48000!?
 合計で10万点を越えているじゃないすか!? その男の名は?」


「……グ、グハッ!」


「木島さん! しっかりしてください! おい!」


 木島も息絶えた。


 その後の林の調べによると、その男のイニシャルはA.B。
 この半荘だけで10万点以上、
 +140近くを叩きだした彼はその日の麻雀を+200で終了、
 これを境に『神』と呼ばれ畏れられているという。
posted by marl at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | マージャン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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